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A級・織田賢人、女子級・増田真紀子、B級・兼城圭佑が優勝

2024.07.01

全日本アマチュアナインボール選手権@尼崎・アルカイックホール・オクト

左から、織田賢人、増田真紀子、兼城圭佑

6月30日(日)は『全日本アマチュアナインボール選手権』(以下、アマナイン)の決勝日。前日からスタートしたA級&B級と違い、人数が64名の女子級はこの日のみの大会となるが、一日だけだから楽とはとても言えないのがこの大会。

会場となった『アルカイックホール・オクト』

スケジュール上、決勝まで勝ち上がれば朝一からほぼずっと6先の試合が続くことになるからだ。決勝日はまず女子を2回転ほど消化してからA級とB級が順次呼び出され、300名を超える出場者もどんどん少なくなっていく。この日、各クラスの決勝が揃ってスタートしたのは17時過ぎだった。ちなみにA級とB級がベスト8、女子級がベスト4で抽選となる。

女子級3位タイ・梶原愛

女子級3位タイ・森田由佳里

その女子級ではシード勢が順調に勝ち上がり、まず現女流球聖位の増田真紀子と今年の女流球聖東日本代表だった坂田夕紀が勝ってそれぞれ別枠を引き当てた。次に勝ち上がったのが連覇を目指す梶原愛で、梶原は増田の脇を引き当てる。この二人が戦えば激戦必至。女流球聖戦同様ヒルヒルに縺れ込んだ試合は、ジャンプから運を引き寄せた増田が薄氷の勝利。

女子級準優勝・坂田夕紀

決勝は初ファイナルを目前にした京都の森田由佳里を退けた坂田との対戦になり、坂田が先にリーチをかけたがやはりヒルヒルに突入。最後は⑨ラッキーインで増田の優勝が決まった。昨年の梶原に続いて、今年も女流二冠の誕生だ。

増田真紀子は二冠達成

決勝日のA級で注目の一戦となったのが4回戦(ベスト16)小宮鐘之介 vs 織田賢人、前回と前々回チャンプの対戦だ。序盤3-1と小宮が先行するも、ここから織田が8連取で優勝候補を仕留めてみせた。この結果、なんとベスト8は九州3、東海2、北陸2、関西1と、西日本勢が独占してしまったのだ。

A級3位タイ・金沢蒼生

A級3位タイ・矢野創一

織田はベスト8で同じ東海の先輩、島田隆嗣に競り勝ち、ベスト4では宿命のライヴァル、金澤蒼生に勝って二度目の決勝へ。反対の山からは矢野創一との福岡対決を制したベテラン重田寛之が上がって来た。余談になるが、同地区で30年以上戦ってきた矢野と重田、公式戦では何と初対戦だったそう。

A級準優勝・重田寛之

四半世紀ほど離れた世代間対決となった決勝は、序盤で織田が重田のミスを突いて先行し、重田の反撃を2点に抑えてあっさり逃げ切ってしまった。織田、これで一昨年に続いて全日本ジュニアとのアマ二冠達成に成功だ。

織田も全日本ジュニアと合わせて二冠達成

沖縄の兼城圭佑と愛知の阿久根康裕の決勝となったB級は、ビリヤード歴4年の兼城が6-0のジャンプスタートに成功。ビリヤード歴7年の阿久根も1点返したがそこまで。沖縄勢、2年ぶりのB級制覇となった。……と、ここまで書いて来て面白い偶然を発見することに。

B級3位タイ・古賀大貴

B級3位タイ・星宮魁斗

B級準優勝・阿久根康裕

兼城はこの優勝でA級にステップアップ

A級の織田、女子級の増田は共に前々回の2022年大会が初優勝で、今回は2回連続となるアベック優勝(死語?)になった訳だが、その時のB級優勝も同じ沖縄の幸本拓巳だったのだ。つまり、運命論的に考えれば、3クラス同時スタートの決勝戦で最初に兼城の優勝が決まった時点で、織田と増田は強い運を味方に付けていた……のかもしれない。昨年は夫婦二冠誕生の奇跡が実現し、今年は一昨年のコピーのような結果に。さて、来年はどんな戦いが繰り広げられるのだろうか。

On the hill!

 
 

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