小西さみあがランキング対象公式戦2連勝
全日本女子プロツアー第3戦@神奈川・バグース川崎店
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優勝・小西さみあ
6月9日(日)、神奈川県川崎市の『バグース川崎店』を会場に『日本プロポケットビリヤード連盟』(JPBA)女子のランキング対象試合6戦目となる『全日本女子プロツアー第3戦』の決勝トーナメントが開催され、決勝で奥田玲生を下した小西さみあが、前戦の『第35回大阪クィーンズオープン』に続きランキング対象公式戦2連勝を果たした。
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会場となった『バグース川崎店』
この日は、プロ34名、アマ30名の計64名によるナインボール、7ラック先取、ダブルイリミネーションの予選から勝ち上がった16名が、7ラック先取、シングルイリミネーション、そしてwnt.(ワールドナインボールツアー)でもスタンダードとなっている⑨ボールをフットスポットに置く「ナインオンフット」で戦うフォーマット。
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5位タイ・河原千尋
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5位タイ・村松さくら
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5位タイ・曽根恭子
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5位タイ・佐原弘子
①ボールがフットスポットに置かれる通常の「ワンオンフット」よりもブレイクの難易度が高く、ここをどう攻略していくかが1つのポイントとなった中、現在ランキングトップの河原千尋を追う2位の小西は、これまで全国タイトルを多数獲得しているトップアマの梶原愛を7-2、曽根恭子を7-3で下してベスト4に進出。
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3位タイ・青木知枝
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3位タイ・丸岡文子
準決勝で小西は、第2子出産からの復帰戦でいきなりベスト4まで駆け上がってきた青木知枝と対戦。試合序盤は互いのミスをそれぞれ得点につなげる展開となり第6ラックを終わって3-3。互いにブレイクがなかなか決まらず、このまま競り合いが続くかと思われた中、青木が2ラック連続で痛いファウルを犯し、ここでポイントを重ねた小西が5-3とリードを取る。
さらに青木のタイムアウト後の第9ラックは、小西が②のスクラッチで青木にチャンスを与えたが、青木が③-⑨コンビを決められずターンは小西へ。その後、順調に取り切っていった小西が⑨をミスし再びチャンスが訪れた青木だったが、これも決め切れず6-3。最終となった第10ラックももつれる展開となったが、青木のスクラッチから小西が慎重に4個を取り切り、7-3で決勝に進んだ。
迎えた決勝戦、小西の相手は、1回戦で栗林美幸を相手に0-2から7連取を決めて勝利し、準々決勝で佐原弘子を7-3、準決勝では丸岡文子を7-5で抑えて勝ち上がってきた奥田玲生。この試合は立ち上がりに続いた奥田のシュートミスでまずは小西が2-0とし、奥田がここで早々にタイムアウトを取る。
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準優勝・奥田玲生
これをきっかけに、奥田がすかさず2点を返すと今度は小西がタイムアウト。ここからも互いに並みに乗れないジリジリとした展開は続き、4-4で迎えた第9ラックは⑥を巡る攻防となる。ここで奥田のセーフティがオープンとなり小西が5-4とすると、続くラックでは果敢に攻めた奥田の②が外れたところからしっかりと取り切ってリーチ。
最終となった第11ラックは、小西がマスワリフィニッシュかと思われたところで⑥をミスし、奥田に最後のチャンスが訪れたが、コーナーに狙った⑦はポケットに嫌われ手球はスクラッチ。昨年3月の『全日本女子プロツアー第1戦』以来となる自身2度目の決勝進出で、勝てばプロ初優勝となる奥田だったが届かず。残り3球を沈めた小西が、河原とのポイント差をさらに縮める今シーズン2勝目を挙げた。