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香港の22歳、ロビー・カピトがメジャー初制覇

2024.05.13

The BetVictor UK OPEN@イギリス・テルフォード

ロビー・カピトは自身初の海外タイトルを獲得

5月12日(日)、イギリス・テルフォードを舞台に開催されていたwnt.(ワールドナインボールツアー)では2番目に高いグレードの「メジャーイベント」である『The BetVictor UK OPEN』(UKオープン)が大会最終日を迎え、決勝でポーランドのミエシュコ・フォルトゥンスキー(FR:799)を13-10で下した香港のロビー・カピト(FR:792)が自身初となるwnt.タイトルを獲得した。

初制覇までもう一歩だった準優勝のミエシュコ・フォルトゥンスキー

カピトは11日に行われたベスト16戦でwnt.ランキング3位のフェダー・ゴースト(アメリカ/FR:844)を10-8で破ると、準々決勝では同ランキング6位で現在世界最高のFR:851を持つジョシュア・フィラー(ドイツ)と対戦し、この試合も好調なカピトは7-1とロケットスタートを決める。

苦しい展開となったフィラーだったが、ここから猛然と追い上げ、試合終盤ついに8-8に追いつき、さらに9-9となる。しかし最終となった第19ラック、フィラーが④のカットを穴前に残すと、ここから5球を取り切ったカピトがFR世界1位と2位を撃破して準決勝に進んだ。

ちなみに今大会のベスト4は、カピト、フォルトゥンスキー、ペトリ・マコネン(フィンランド/FR:789)、ピジュス・ラブティス(リトアニア/FR:795)で、全てがFR:800以下のプレイヤー。しかし、勝ち上がりの過程で、フォルトゥンスキーは柯秉中(台湾/FR:837)、マコネンはアルビン・オーシャン(オーストリア/FR:825)、ラブティスは前年チャンピオンのエクレント・カチ(アルバニア/FR:831)を倒している。

12日の初戦、11ラック先取となった準決勝はカピトvsラブティス、フォルトゥンスキーvsマコネンとなり、終盤に粘られながらも終始リードを保って11-9としたカピトと、序盤から6-1と大きなリードを奪い、マコネンの追撃を許さず11-4としたフォルトゥンスキーが決勝に進んだ。

どちらが勝ってもwnt.初タイトルとなる13ラック先取の決勝戦は、序盤から競り合って第8ラックを終え4-4。ここから先に抜け出したのはカピトで第9ラックからの3連取を皮切りに11-8までリードを広げる。しかしフォルトゥンスキーも緊張感が高まる中、カピトのミスからしっかり追い上げ10-11と1点差に迫る。

取れば同点となる第22ラック、フォルトゥンスキーのブレイクは1個インしたものの取り出しの②に攻めがなく、プッシュアウト。しかし、まさかのノーコールでファウルを取られ、テーブル上に②-⑨コンビがセットされた状態でカピトがフリーボールを得る。これを決めればリーチとなるカピトがこれをミス。

初のメジャータイトル獲得のチャンスに双方とも緊張感がマックスに達し、今回から採用されたタイトなポケットもあって思うようなショットができないまま、先に取り切りのチャンスを得たのはフォルトゥンスキー。しかし、⑥から⑦へのポジションミスからセーフティに行ったがこれをオープンにしてしまう。

このラックでもシュートミスがあったカピトだったが、難しく残った⑦に向かい、このプレッシャーショットを決めきって12-10とリーチをかけると、第23ラックは①、⑧の2個インから渾身のマスワリでフィニッシュ。昨年の全日本選手権での来日時、wnt.とWPA、さらに国内協会の動きによって今後のツアー活動をどうすべきか悩んでいた22歳の新星がwnt.でファーストドリームを叶え、優勝賞金30,000ドルをその手にした。

YouTube『matchroom pool』より

大会ライブ配信:YouTube『matchroom pool
大会ライブ配信:YouTube『Matchroom Multi Sport
ライブスコア:wnt. Live scores(要無料アカウント登録)

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