頂上決戦クライマックス!
ADAM JAPAN杯 第34回全日本プロ3C選手権@東京・世田谷・ニュー文化
最終戦を制したのは梅田竜二
年間MVPは宮下崇生が獲得
2日目第1回転、注目のカードは梅田竜二 vs 宮下崇生だ。4連勝の梅田が宮下を突き放すか、既に2敗を喫した宮下が優勝とMVPへの望みを繋げるかの大一番、梅田が30-19と突き放したかに見えたが宮下も勝負を諦めない。
優勝争いとMVP争いの見ごたえある戦いが続いた
最終盤、一度は宮下が36-37と逆転に成功したが、梅田が40-37と先に上がる。「今日は全部勝たなきゃと思っていたのでドキドキでした」と大会後に宮下は語ってくれたが、ここで踏ん張ってドローに持ち込んだのが結果的には大きかった。
4位・森陽一郎
一方、1敗の船木耕司は界敦康と対戦。界は1勝1分3敗ながら、初日は11点と10点のランを出し、初戦の田中潤戦では裏撞きから8点上がりでドローに持ち込むなど調子自体は悪くない。そんな界が先行して20-11とリード。船木も差を詰めたがワンモアで39-35。だがここから船木が渾身の5点上がりを決めて逆転勝ち。
3位・船木耕司
第2回転では4勝同士梅田と船木が激突。勝てば優勝が大きく近づく天王山の一戦で一気に飛び出したのは梅田だった。30-10と大きく引き離して梅田37-18でスリーモア。船木も粘ったが31点まで。 船木とMVPを争う宮下は新井達雄に快勝して3勝目を挙げた。
第3回転、船木と宮下の直接対決は今大会きっての注目カード。今期二人はNIKKA5 オープンと東日本プロマスターズ「Tres」戦決勝で対戦していずれも船木が勝利している。試合は宮下が徐々にリードを拡げて28-20。今日は毎試合ビハインドになる苦しい展開の船木だが、8点ランで31-32と逆転。しかし宮下が再逆転に成功して逃げ切った。宮下連勝、船木連敗でMVP争いは最終回転の結果次第となった。
準優勝・宮下崇生
一歩抜け出した梅田はここまで3勝1分2敗の竹島欧と対戦。連勝すればまだ優勝の目がある竹島との試合は接戦になり、30-24と竹島がゴールに近づくも、ここから梅田がジリジリと巻き返して、33-35と逆転。そのまま梅田が押し切って6勝1分と無敗のまま最終回転へ。だがこの回転で船木が敗れて5勝がいなくなったので、一回転を残して梅田の12年ぶりの大会優勝が決まってしまった。梅田は2011年の第22回大会まで3連覇しているので、今回で4勝目ということになる。
梅田竜二は3連覇を含む通算4度目の優勝
最終回転、4勝1分1敗の宮下は勝てば自力でMVP、宮下が引き分けか負けなら4勝2敗の船木の逆転もある。船木は新井に勝ったものの宮下が竹島に勝ったので、MVP争いはわずかに23ポイントという史上稀に見る僅差で宮下に軍配が上がった。宮下のMVPは2年連続で計3回目だ。
2023年のJPBFは宮下の東京オープン優勝で始まり、春の全日本3C選手権に勝った梅田が年末の全日本プロ3C選手権でも優勝。後半戦に入って船木が3連勝を決めてランキング1位に躍り出るも、最後の最後で宮下が再逆転というスリリングな争いとなった。
JPBFの新年度は例年通り1月中旬の短距離フェスティバルでスタート。最初の公式戦は2月3〜4日に今回と同じニュー文化で東京オープンの開催が予定されている。