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今年最後のアマ全国タイトル戦が進行中

2023.11.05

文部大臣賞 第70回 全日本アマチュアポケットビリヤード選手権大会@名古屋・名東スポーツセンター

会場となっている『名湯スポーツセンター』

大阪では野球の日本シリーズ、関西ダービーが佳境を迎えた週末、11月4日(土)に『文部大臣賞 第70回 全日本アマチュアポケットビリヤード選手権大会』、通称アマローテがスタートした。会場はもうお馴染みとなった名古屋市東部の名東スポーツセンター。やはり特設に30台のテーブルが並ぶ光景は壮観だ。

あらためてアマローテのフォーマットを紹介しておくと、種目はローテーションで、A級192名180点、B級128名120点、L級64名120点、2日間の完全ダブルイリミネーションで優勝者が決められる。

ローテーションという種目自体が世界のポケットビリヤード界においてガラパゴス化している上に、「完ダブ」も現在では本場のアメリカですらほとんど採用されなくなってしまった。一般的なダブルイリミネーションはどこかの時点で勝者側と敗者側をまとめてシングルイリミネーションに移行するので、シングルに勝者側から進んだプレイヤーは一度の負けで終わりになってしまうが、「完ダブ」の場合は勝者側が決勝戦で負けても「プレーオフ」が存在する。

昨年のチャンピオンも揃って参戦。上から渡邊覚(A級)、坂田夕紀(女子級)、以後鎮(B級)

全プレイヤーが一敗は出来るのだから大会の公平性を考えれば優れたシステムではあるのだが、難点は時間がかかってしまうこと。特に人数が少なくなってからの敗者側は試合続きになるのでプレイヤー側の負担も大きい。また、プレーオフがあるかないかで終了時間も変わってくるから、日本のように会場使用時間に制限がある場合は大きなリスクともなる。だが、ローテーションにしても「完ダブ」にしても、他にはないこだわりこそが、アマローテの独自性と魅力を高めているのも間違いない事実だ。

アマローテはJAPAにとって年度最後の全国タイトル戦。それだけにその年を彩った多くのタイトルホルダーが集う場でもあるのだが、今年は現名人位(喜島安広)、球聖位(小宮鐘之介)、女流球聖位(梶原愛)が不参加、小宮と梶原は今年のアマナイン優勝者でもあるし、都道府県を制した沖縄勢の姿もなかった。

今年全国タイトルを取った、吉岡保俊(A級)、谷みいな(女子級)も出場中

だが9月にマスターズを制した吉岡保俊が2019年にあと一歩届かなかったタイトル奪取を目指しているし、10月に佐賀国スポ記念大会で初タイトルを手にした林武志と谷みいなが参戦、また昨年のチャンピオン、渡邊覚、坂田夕紀、以後鎮の3名も顔を揃えた。ちなみに今回の最年少はB級に出場した岐阜の中学一年生、福本浩軒君だ。初戦で敗者側に回った福本君、優勝するには14連勝が必要となる。

最年少出場の福本浩軒(B級)

5日(日)夜、日本シリーズがスタートする頃には今年の新チャンピオンが誕生しているはずだ。大会の詳細は明日の記事を楽しみにしていて欲しい。

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