原口俊行が今期初勝利
西日本グランプリ第4戦@愛知・春岡クラブ2、MARCY、名城
今期初優勝、西日本グランプリ2勝目の原口俊行
西日本ブロック男子の公式戦である『西日本グランプリ(西GP)第4戦』が、3連休の中日であった10月8日の日曜日に、『春岡クラブ2』(予選は『MARCY』、『名城』を併用)にて開催された。
決勝会場となった『春岡クラブ2』
この背景を示すと、昨年から3年計画で上記3店舗合同による同グランプリのスポンサーになった経緯で開催が実現したもので、昨年は『MARCY』で開催されており、来年は『名城』を主会場とすることが決まっている。ちなみに愛知県での西GP開催は2017年から7年連続で、更にこの間の西GP26戦中、実に10回が愛知で開催されているという突出した数字も残している。
今大会出場で注目を集めた河原千尋は9位タイ
なお西GP(西日本プロツアー時代は除く)は今回で97回目。過去の最多優勝は大井直幸の16回で、次いで田中雅明が14勝、そして川端聡の13勝と続く。4位の北谷好宏の8勝を加えると、4人で51勝と過半数を占める結果に。
優勝回数データを続けると、竹中寛と赤狩山幸男が7勝ずつで5位タイ。そして栗林達が4勝で7位につけ、3勝の8位タイには利川章雲、神箸久貴、杉原匡、飯間智也の4名が並んでいる。更に2勝の12位タイは3人で桧山春義、所勘治、浅野正人の名が並ぶ。ここまで名が挙がったのは15名で、延べ87勝をこのマルチタイトリスト達で占めている現実が見て取れた。これは年間に何戦も開催されるGPとはいえ、複数回優勝するのは容易ではないということに他ならない。
3位タイ・黒田祐介
前置きが長くなってしまったが、97回目の西GPの様子を振り返ってみたい。まず注目は何と言っても先の『京都レディースオープン』を制した河原千尋の参戦。オーストリアで開催される『女子テンボール世界選手権』出場を前にテンボールの試合勘を養おうとエントリーした河原は、能勢勇作、森村雅一という男子プロ2名を連破して決勝ベスト16に進出。
3位タイ・稲川雄一
ここで原口に5-7のスコアで敗れ9位タイで終了となるが、一時は5-4と逆転するなど互角に渡り合った末の敗戦であった。さらに河原は決勝戦の解説も務めるなど、ヨーロッパ遠征を前に、名古屋で西GPと深く関わる1日を過ごしていた。
そして河原を倒した原口は、次のベスト8では西GP連覇を狙う北谷を7-3のスコアで撃破。さらに準決勝では黒田祐介も7-3で退けて、原口は昨年に優勝を果たした西GP第3戦以来の決勝戦進出を決めた。一方の山からは、ベスト16から鐵山泰三、吉岡正登、稲川雄一というプロを合計6点に抑えて好調ぶりが光る杉原匡がファイナリストとして登場。
決勝は原口 vs 杉原
決勝戦は中盤以降でテーブルにアジャストしていた原口が主導権を握る形となり、7-2のスコアで原口が西GP2度目の優勝を飾った。敗れた杉原は、この決勝戦がこの日で初となるテレビテーブルであったことで、台のコンディションを掴むのに苦心したか。
準優勝・杉原匡
97回目の西GPで史上16人目のマルチタイトリストとなった原口。表彰式後は「地元開催のグランプリで優勝することが出来て幸せです。たくさんの方に会場で、YouTubeを見て、ライブスコアを見て応援をしていただいていたので、その期待に応えることが出来たことに大きな喜びを感じています」と、コメントも安定感が増してきた印象。このマルチタイトリスト入りを機に、更なる飛躍に期待が寄せられる。
この優勝で原口のランキングトップ10入りが近づいた
西GPの次戦は北陸オープン、全日本選手権を経て12月10日(日)に愛知県の『ダマデノッチェ』で開催される。100回大会も近づく中、マルチタイトリストの動向にもぜひご注目いただきたい。