吉岡保俊が初の全国タイトル獲得!
第24回マスターズ@大阪・マグスミノエ
吉岡保俊
9月10日(日)、大阪の『マグスミノエ』でおこなわれた『第24回マスターズ』決勝日は、地元ORCの吉岡保俊が現球聖の小宮鐘之介を決勝で下し、自身初の全国タイトルを獲得した。まずはその吉岡のコメントを紹介したい。
「ORCからのJAPAタイトルホルダーは、2013年アマローテ女子級の上栄忍さん、男子だと2009年球聖位の村上泰辰さん以来でしょうか。これまで数え切れないくらい準優勝が多かったので、もう自分は全国大会で優勝出来ないのではないかと思っていましたし、ORCのメンバーや身近な人が毎回応援に来てくれるので、いつも申し訳ない気持ちで一杯でした。本当に嬉しいです。優勝した時に泣いて喜んでくれる人がいるのはとても幸せでした。試合内容は良い試合も悪い試合もありましたが、現名人と現球聖に胸を借りることが出来て凄く楽しかったです。本当に今日一日は運が味方してくれましたけど、運に見放される事も試合では何度も経験してきたので、遠慮だけはダメ!と、言い聞かせながら試合していました。やっと……やっとだ……。この気持ちが今は一番大きいですね」
4年前の全日本アマローテ、吉岡は勝者側から決勝まで勝ち上がるも、敗者側を駆け上がって来た現プロの杉山功起に連敗して大魚を逸した。今年3月の球聖西日本A級では、決勝で島田隆嗣に敗れて西の代表を逃してしまう。長らく「次の関西からのタイトルホルダーは吉岡」と言われながら、なかなか結果に結びつけられなかったが、ようやく堅い扉をこじ開けてみせた。そう、ちょっと不思議な気がしたが、筆者がチャンピオンとしてセンターに立つ吉岡の表彰写真を撮ったのもこれが初めてなのだ。
前日の予選最終で敗れた吉岡は、この日の2回転目から登場して千葉の浅香雅人に勝ってベスト16入り。そして青森の奥崎誠に勝って臨んだ喜島安広戦がこの日のハイライト。ほぼ難敵を座らせたままで何もさせない圧巻のプレーで突っ走り、喜島の大会6勝目の夢をお預けにしてしまった。
ベスト4では渡邉覚との静岡対決を制した櫻井純平を抑え込み、決勝ではまさにラスボス、現球聖位の小宮鐘之介との一戦に臨んだ。吉岡にとってマスターズのファイナルは2013年に現プロの小川徳郎に敗れて以来2度目。
序盤、小宮に2ー3とリードされるも、ミスを咎めてから得点を重ねて6-3リーチ。小宮もここは踏ん張って6-4としたが、次のブレイクがノーインでオープンとなり万事休す。吉岡はこれをしっかりと撞き切って、遂にアマ連タイトルホルダーの仲間入りを果たした。
準優勝・小宮鐘之介
3位タイ・高橋政章
3位タイ・櫻井純平
一つの大きな壁を乗り越えた吉岡、是非ここで満足することなく、タイトルハンターへの道を歩んで欲しい。直近の目標はもちろん、11月の全日本アマローテだ。JAPAの次回タイトル戦は2週間後の9月24日(日)、埼玉のセスパ東大宮で、現名人喜島安広と挑戦者大坪和史による名人位決定戦が予定されている。