EUROPEAN OPEN＠ドイツ・フルダ

8月8日〜13日（火ー日）、ドイツ・フルダで行われた国際ナインボールトーナメント『EUROPEAN OPEN（ヨーロピアンオープン）』。主催『Matchroom Pool（マッチルーム）』。2017年、2019年『ワールドプールマスターズ』優勝、2022年にフランシスコ・サンチェスルイスとともに『ワールドカップオブプール』優勝など、スペインビリヤードを牽引してきたデビッド・アルケイドが優勝を果たした。

大会は出場者256名によるダブルイリミネーションで64を選出後（勝者側は9ラック、敗者側は8ラック、敗者最終は9ラック先取）、ベスト64からの決勝シングルトーナメント（10ラック、準決勝は11ラック、決勝は13ラック先取）で争われる。⑨オンフット、ブレイクボックス、勝者ブレイク採用。

アルケイドは勝者側から予選突破後、ベスト32で大井直幸を10−1で破り、ベスト8ではスペインの同胞サンチェスルイスに10−9と劇的勝利を挙げてベスト4に進出。
この他、ベスト8でマリオ・ヒー（オーストリア）にヒルヒル勝ちを収めて上がったアメリカのエース、シェーン・バンボーニング、ジョシュア・フィラー（ドイツ）vsフェダー・ゴースト（ロシア）という世代代表対決を同じくヒルヒルで制したフィラー。そしてベスト32で柯秉逸（台湾）に10−0の完封勝利を挙げ、ヴォイチェフ・シェブチック（ポーランド）に勝利して一躍注目を浴びることとなったアンソニー・ラガ（フィリピン）がベスト4。

デビッド・アルケイド、アンソニー・ラガ

ラガvsフィラーは11−9の接戦の末、オッズを覆してラガが勝利。ともに国際舞台での経験が豊富で、国を代表する選手同士の対決、アルケイドvsバンボーニングは、11−7でアルケイドが勝利し、決勝へ。
大会を通じて接戦の好ゲームが見られた『ヨーロピアンオープン』。最後を飾る決勝戦も、12−12のヒルヒル戦にもつれる。最終ラックでまず取り切るチャンスを得たのはラガ。シュートラインがギリギリ見えている⑤の難ショットを決めると、⑥サイドキスインを試みるも、角に嫌われ万事休す。残り球をアルケイドが取り切り、見事優勝を果たした。招待制の『マスターズ』や国別タッグ戦『ワールドカップオブプール』の優勝歴があり、『モスコーニカップ』のヨーロッパ代表選手としてチームの勝利に貢献など、数々の戦歴があるアルケイドだが、『マッチルーム』主催のオープントーナメントでは初の優勝となった。

日本からは大井直幸が出場。3連勝で勝者側から予選突破後、ミカエル・シュナイダー（スイス）に10−3で勝利後、今回の優勝者、アルケイドとの対決で1−10で敗戦。17位タイで大会を終えた。

Matchroom Pool
トーナメント表