小宮鐘之介、井上直美が優勝!
2023 全関東ビリヤード選手権
小宮鐘之介(左)、井上直美(右)
5月28日(日)、池袋ロサを決勝会場にJAPA主催の『2023年全関東ビリヤード選手権』が開催された。フォーマットは男子がテンボール6ラック先取、女子がナインボール5ラック先取。
優勝:小宮鐘之介(左)、準優勝:波佐間慶太(右)
3位タイ:米田允久(左)、浅香雅人(右)
昨年まではコロナ禍もあってエントリー人数に制限を設けていたが、今回上限をなくしたところ、なんと男子のエントリー人数は263名に達してしまった。フォーマットがシングルイリミとはいえ、枝の下に入ってしまえば決勝まで8試合する計算になる。ちなみに昨年の男子は128名での開催だった。運営側でも急遽会場を3つにして対応したが、試合進行が予定より遅くなってしまい、6ラック先取だった男子はベスト16より5ラック先取でおこなわれることに。コロナ禍が終息したことでビリヤード大会の参加人数が増えているのは喜ばしいことではあるが、台数が多い大型店舗は限られる。各団体の運営担当者にとっては悩ましい状況が続きそうだ。
準優勝:波佐間慶太
男子はベスト16で再抽選がおこなわれ、球聖位の小宮鐘之介と名人位の喜島安広が別の山へ。連覇を目指した喜島だったが、ベスト8では千葉の浅香雅人に2-5で敗れてタイトルホルダー同士の対決は実現せず。その浅香をヒルヒルで競り落とした神奈川の波佐間慶太が決勝に進む。反対の山からは小宮が順調に勝ち上がり、準決勝では2018年の茨城国体記念を制した米田允久を0点に抑えこんで決勝へ。
優勝:小宮鐘之介
9時30分に始まった大会はこの時点で22時に達していた。試合は小宮の2-0でスタートしたが、波佐間が追い上げて2-2。更に3-2とする⑩も撞いたのだがこれが入らず小宮がリード。波佐間も再び3-3のイーブンに戻したが、小宮が連取して2013年、2017年に続く大会3勝目を飾った。敗れた波佐間が試合後に「もう疲れた……」と長い1日を締め括った。勝った小宮に初優勝の記憶を尋ねたところ、「TPAの高山光一選手との決勝だったのは覚えています」とのこと。当時の優勝写真を見ると、服装が蝶タイにベストで、土日の2日間開催だった。この当時はエントリーが集まらずに苦慮していたのに、まさか10年後に260名オーバーとは。
優勝:井上直美(左)、準優勝:近光翼(右)
3位タイ:坂田夕紀(左)、倉田美穂(右)
46名が集まった女子は近光翼と、前回優勝の坂田夕紀を準決勝で倒した井上直美が決勝に。お気づきかと思うが、ファイナリスト2名は坂田を含めて皆が元JPBAプロ。元プロの参加人数も以前より増えてきてはいるが、アマ公式戦決勝での対戦は珍しい。ちなみに両者に聞いたところ、プロ時代の対戦はなかったとのこと。試合は近光が序盤2-0とリードするも、3-2から井上が3連取して大会初優勝を遂げた。4月の女流球聖戦では悔しい敗戦となった井上だが、順調にリスタートを切ったようだ。
次なるJAPA公式戦は6月10~11日、一年の総決算、アマ連員にとっての甲子園、「都道府県対抗」だ。今年も和歌山のビッグホエールに200名を超えるアマ連員が大集結だ。
準優勝:近光翼
優勝:井上直美
写真・文/On the hill!