広がりを見せるプレイヤー主催型イベント
カッパ杯『スプリングカッパ2022』@バグース新宿
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5月8日(月)、『バグース新宿』にて、プレイヤー間で案を出し合い、イベントにまで発展した『カッパ杯-スプリングカッパ2022』が開催。GW明けの平日日中にも関わらず、20名ほどの参加者が集まり、ニュースタイルのイベントは大いに盛り上がりを見せた。
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会場『バグース新宿』
『カッパ杯』誕生のきっかけは相撞き(4/11トピックス)。主催である池田氏、クロス氏の試合後の相撞きから、SNSを通じてイベントにまで発展。参加者は男女問わず、高校生からシニアまで、九州地方から参加した方もいるそう。
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なぜここまで話題を呼び、人気を博しているかというと、そのフォーマットにある。まずエントリーにはCSカードもクラスも不問。本名すら必要なく、参加者はハンドルネームで呼び合う2.5次元のオフ会スタイル。フィーはテーブル使用料のみで賞金は一切なし。無償提供された協賛企業の賞品、自作の『カッパ杯』グッズが賞品という、純粋にビリヤードを楽しむ人だけが集まるスタイルとなっている。
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主催の池田氏曰く、「球の古いしきたりのない、みんなが楽しく、みんなが平等に楽しめる日を作る」ことを大会趣旨とし、「聞かれてもいないのに教え魔禁止」「聞かれてもいないのに道具自慢禁止」「カッパ杯での他のサークルやイベントへの勧誘は運営が認めない限り禁止」「参加者(特に女性)を口説くのは禁止(後日断られてるのにDMなどで誘うのも禁止)」という鉄の掟の下、イベントは運営されている。
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目を引くシステムは、クラスハンデなく「ナインボール4ラック先取」を参加者達と延々行うこと。対戦相手がいないプレイヤーを見付けて試合を申し込み、スコアを画像上のシートに書き込む。スコアは勝敗に関わらず、獲得ラック数がポイントに。勝利した場合1ポイント加算(4ラック先取で勝利した場合、ポイントは5)。それをスタンプラリーのように繰り返し、より多くポイントを稼いだプレイヤーが優勝という仕組みだ。
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つまり時間内により多くの試合をこなした選手が有利となる。負けたら終わりのトーナメントではクラスが枷となっていしまうこともあるが、平等に戦うためにはどうすれば良いか考え抜かれたシステムだろう。また、優勝者以外の賞品はあみだクジで決める、という点も勝ち負けに重きを置いたイベントではないことがわかる。
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女性参加者には大会結果の賞品に加え、参加するだけで記念グッズがもらえる特典も。
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大会趣旨に共感し、チャレマとしてイベントを盛り上げた平林英里子プロ、協賛企業である『(株)えんじゅ』代表の石田稚香子氏はイベント参加だけでなく、大会運営にも協力し、さらに『カッパ杯』は広がりを見せている。
イベント参加者は共通の知人という訳ではなく、ほとんどがSNSを通じて知り合った仲。このニュースタイルが新しいイベントの形を築いていくのかもしれない。