新トーナメントが多数開催された2022年
2022年ワールドプレーバック
今年も、『Matchroom Pool』(マッチルームプール)がプロモートした「ナインボールワールドランキング」ツアー戦や国際イベント、並びに『PREDATOR』(プレデター)が主催した『テンボール世界選手権』『エイトボール世界選手権』など、年々盛り上がりが増すワールドプールシーン。本ニュースでは主要大会を振り返っていきたい。
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アルビン・オーシャン(オーストリア)
2月14日〜21日(月ー月)、『Premier league pool(プレミアリーグプール・PLP)』が2度目の開催。招待制・16名によるナインボールリーグイベントで変則的に勝ち残りを目指すフォーマットの本大会、アルビン・オーシャン(オーストリア)が決勝戦でジョシュア・フィラー(ドイツ)を下して大会連覇を達成。日本からは大井直幸が出場し、13位で大会を終えた。
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ヴォイチェフ・シェブチック(ポーランド)
3月28日〜4月1日(月ー金)、『テンボール世界選手権』がアメリカ・ラスベガスで開催。ヴォイチェフ・シェブチック(ポーランド)が優勝を果たした。日本からは大井直幸、吉岡正登、赤狩山幸男が出場。最高位だった大井は、ベスト8で2021年大会決勝で対戦したエクレント・カチ(アルバニア)と再戦。ヒルヒルの9−10で惜しくも敗れ、5位タイだった。
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シェーン・バン・ボーニング(アメリカ)
4月6日〜10日(水ー日)、イギリス・ミルトンキーンズで『ナインボール選手権』が開催。シェーン・バン・ボーニング(アメリカ)が3度目のファイナルにして悲願の優勝を遂げた。決勝では、2016年大会決勝でも戦い、昨年覇者でもあるアルビン・オーシャン(オーストリア)と対戦し、リベンジを果たしての優勝だった。日本からは大井直幸、吉岡正登、赤狩山幸男が出場。最高位は大井の9位タイ。
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ジョシュア・フィラー(ドイツ)
5月17日~22日(火ー日)、『UKオープン』がイギリスにて初開催。同じく5月にイギリスで開催された『マスターズ』に続いてジョシュア・フィラー(ドイツ)が優勝。また1つワールドタイトルの数を増やした。日本から出場した大井直幸は9位タイで大会を終えた。
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フランシスコ・サンチェスルイス、デビッド・アルケイド(ともにスペイン)
6月14日〜19日(火ー日)、国別ダブルス戦『World Cup of Pool 2022(ワールドカップオブプール)』が開催。フランシスコ・サンチェスルイス、デビッド・アルケイドというワールドトップクラス2名がタッグを組んだスペインがシンガポールペアを下して初優勝を果たした。日本は大井直幸、吉岡正登がペアを組んで出場したが、1回戦(ベスト32)で敗れ、17位タイ。
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アルビン・オーシャン(オーストリア)
8月9日〜14日(火ー日)、ドイツのフルダで『European Open Pool(ヨーロピアンオープンプール)』が第1回目の開催。大会最終日に誕生日を迎えたアルビン・オーシャン(オーストリア)が自身のバースデーを祝う優勝を果たした。決勝は『ナインボール世界選手権』ファイナル、シェーン・バン・ボーニング(アメリカ)との再戦を13−11で制した。日本からは大井直幸が出場し33位タイ。
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柯乗逸(台湾)
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チェスカ・センテノ(フィリピン)
8月24〜28日(水ー日)の期間、アジアのプール団体『Asian Pool Federation(APF・アジアプール連盟)』が主催する国際ナインボールイベント『Asian 9-Ball Open 2022(アジアンナインボールオープン)』が開催。男女の大会が行われ、日本から大井直幸、吉岡正登、土方隼斗、平口結貴、小西さみあの5名が参戦。最高位は大井の3位タイで、大会優勝は男子・柯乗逸(台湾)、女子・チェスカ・センテノ(フィリピン)だった。
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フランシスコ・サンチェスルイス(スペイン)
10月10日~15日(月ー土)、アメリカ・アトランティックシティで『USオープン』が開催。フランシスコ・サンチェスルイス(スペイン)が準決勝で前回王者のカルロ・ビアド(フィリピン)、決勝でマックス・レヒナー(オーストリア)を下して優勝を果たした。日本のプロからは大井直幸、吉岡正登、照屋勝司が出場し、最高位は大井の17位タイ。昨年準決勝で敗れたビアドにベスト32で敗れる結果となった。
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フランシスコ・サンチェスルイス(スペイン)
11月19日〜22日(土ー火)、アメリカ領・プエルトリコで『プレデターエイトボール世界選手権』が開催。フランシスコ・サンチェスルイス(スペイン)が優勝を飾った。日本からは大井直幸、吉岡正登、土方隼斗、赤狩山幸男、北谷好宏、栗林達の6名が出場したが、日本勢の決勝トーナメント進出は叶わなかった。
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ヨーロッパチーム
11月30日〜12月3日(木ー土)、アメリカとヨーロッパの代表選手5名ずつがチームとなって競い合う一大イベント『Mosconi Cup』(モスコーニカップ)が開催。3大会連続でヨーロッパが勝利を収め、通算成績はヨーロッパの15勝13敗1分と、勝ち越しを「2」とした。
来年は既報の通り、マッチルームプールが『Asian Pool Promotions』(APP/アジアンプールプロモーション)とパートナーシップを結び、『Nineball Asian Tour』(ナインボールアジアンツアー)をスタートさせる。現在マッチルームのスケジュールには、上記の大会に加え、アジアツアーが6戦予定されており、欧米のみならず、アジアも巻き込んだナインボールムーブメントが予想できそうだ。このムーブメントで日本選手の海外挑戦が増え、どれだけ結果を残すことができるか、期待が高まる。