男子は栗林達、女子は青木知枝が優勝!
「第27回東海グランプリ」「第22回東海レディースグランプリ」@マーシー
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9月18日(日)、3年ぶりとなる「第27回東海グランプリ」「第22回東海レディースグランプリ」の決勝が名古屋市のマーシーを会場におこなわれた。テーブル10台を擁するマーシーは2015年から連続して東海GPの決勝会場になっている。ちなみに2014年の決勝日は特設開催だったが、その前年まではサンポピアでおこなわれていた。決勝日は男子ベスト16、女子ベスト8からスタート。男子がテンボール8先、女子がナインボール7先、いずれも勝者ブレイクだ。
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北谷好宏
今年の男子全国オープンは4月の関東オープン、5月の14-1オープンに続く3戦目となるが、それぞれの勝者である大井直幸はアメリカ遠征中のため、羅立文は予選最終で敗れたため会場にその姿はない。連覇を目指す北谷好宏は初戦で地元の和田敏幸、ベスト8で大阪の飯間智也を倒してベスト4入りするも、そこで塙圭介に競り負けて連覇ならず。余談だが会場のマーシーでは2週間後にグランプリウェスト第4戦が開催される。遠路はるばるとなる九州勢にはなかなか「しんどい」スケジュールだ。
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塙圭介
第12シードの塙圭介は初戦で嶋野聖大、ベスト8で浅野正人を倒して自身初の東海決勝進出。前回19年の準決勝では北谷に敗れていたのでリベンジ成功だ。
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栗林達
反対の山からは第5シードの栗林達がラファエル・ダブレオ、北谷英貴、正﨑洋行に勝っての決勝へ上がって来た。これでここまでの全国オープン決勝は全て東と東の対戦ということになった。グランプリイースト優勝経験がある二人だが、栗林によれば決勝での対戦は初めてだという。試合は栗林の3-0リードでスタートしたが、この日の栗林はいつになく慎重な試合運びで塙につけいる隙を与えず、5-2から3連取で5年ぶり(3大会ぶり)2度目の東海制覇を果たした。
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「オーストリアのテーブルコンディションが難しく、皆が苦労している中でもやはりトッププレイヤーはしっかり入れている姿にレベルの差を感じました。今日はそのオーストリアで思ったことを試しながらのプレーになりました」と話してくれた栗林。全国オープン優勝は18年の北陸以来だ。
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女子は過去2年続けて決勝が河原千尋 vs 平口結貴となり、18年は平口、19年は河原が優勝している。だが今年は平口がベスト8で青木知枝に、河原がベスト4で元廣麗子に敗れ、決勝は青木知枝 vs 元廣麗子のプロ入り同期対決となった。
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元廣麗子
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青木知枝
元廣は5年ぶり二度目の東海優勝へリーチだ。この試合を仮に統計データで表したとしたら、評価結果は決しては高くならないだろう。だがこれほど両者の「勝ちたい」、そして「負けたくない」という気持ちがぶつかり合った試合は久々に目にしたように思う。
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序盤から両者好機を活かせず接戦が続いた中、青木4-3から元廣が3連取してリーチ。第11ラックは青木が③穴カタ。しかし元廣がこれを取り切れず、次も青木が取ってヒルヒルに。最後は③の攻防を制した青木が取りきって17年北陸オープン以来の優勝をゲットだ。終了直後に愛娘が母に駆け寄る姿には会場で観戦した誰もが微笑まされた。そう、「青木知枝」としては今回が公式戦初優勝だ。
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秋のJPBA、北陸オープンの中止は残念だが、次の全国オープンは10月末のジャパンオープンとなる。トッププレイヤー達の熱戦を楽しみに待ちたい。