アルビン・オーシャンが初代王者に。大井は33位タイ
European Open Pool@ドイツ・フルダ「ホテルエスペラントフルダ」
8月9日〜14日(火ー日)の期間、ドイツのフルダ「ホテルエスペラントフルダ」で『European Open Pool(ヨーロピアンオープンプール)』が開催。日本から出場した大井直幸は決勝トーナメント初戦のベスト64で敗れ、33位タイで大会を終了した。大会は、最終日に誕生日を迎えたアルビン・オーシャンが、自身の誕生日を祝う大会初優勝を果たした。
大井は予選のダブルイリミネーションラウンドを3連勝で勝ち上がったが、ベスト64からのシングルトーナメント初戦、ジョナス・ソートコミノ(スペイン)と対戦。6−9で競り負け、ここで大会終了となった。
アルビン・オーシャン(オーストリア)
大会は最終日の14日(日)、シェーン・バン・ボーニング(アメリカ)、ホセ・アルベルト・デルガド(スペイン)、マリオ・ヒー(オーストリア)、アルビン・オーシャン(オーストリア)の4強が出揃ったところからスタート。アメリカのエース・ボーニングと、強国スペインの選手でメジャーな国際大会での4強入りは初めてのデルガドとの一戦は、11−8でボーニングが競り勝って決勝に。
一方の準決勝、オーシャンとヒーはオーストリアの選手で、『ワールドカップオブプール』の2017年、2019年優勝ペアでもある。試合は、実績で勝るオーシャンが終盤までヒーにリードを許した展開だったが、9−9に追い付いた後、ヒーのスクラッチを機に逆転。ラストラックを取り切って11−9で決勝進出を決めた。
シェーン・バン・ボーニング(アメリカ)
オーシャンvsボーニング。今年の『ナインボール世界選手権』ファイナルの再戦が実現した決勝戦は、両者の意地がぶつかり合う大接戦に。中盤までリードを保ったのはボーニングだったが、オーシャンの5ラック連取によって9−7と逆転。ここから両者点を取り合って11−11のタイ。ここを抜け出したオーシャンが先にリーチをかける。最終第24ラックは、ボーニングが③縦バンクを決めて見事なリカバリーを見せるも、続く⑤をミス。これを取り切ったオーシャンが、世界選手権の雪辱を果たし、『ヨーロピアンオープン』初代王者に輝いた。
Matchroom Pool
YouTube
Facebook
●大会概要
ヨーロピアンオープンは、ナインボール世界ランキングのスケジュールに追加された、『Matchroom Pool』が主催する新イベントであり、同じく今年初開催となった『UKオープン』と同グレードの「Major」に位列。「Major」は、『世界選手権』や『USオープン』の「Blue Ribbon」に次ぐグレードのトーナメントとなっている。
参加選手はUKオープンやUSオープンと同じ、トーナメントイベントでは最大級となる256名。全試合ナインボール・勝者ブレイク・⑨オンフットで、ダブルイリミネーションで64名に絞り、以降はシングルイリミネーションで争われる。また今回は、図の赤枠の中からしかブレイクショットが行えない「ブレイクボックス」ルールが採用。
256名から64名に絞るダブルイリミネーションラウンドでは、勝者側:9ラック先取、敗者側:8ラック先取(9日〜11日)。ベスト64〜32は9ラック(12日)、ベスト16〜8は10ラック(13日)、準決勝は11ラック、決勝は13ラック先取(14日)と徐々にラック数が上がっていく変則フォーマットが採用されている。