大坪和史が2期連続で名人位挑戦権を獲得!
8月22日(日)、真夏の長雨が続く京都で『第60期名人戦』のA級、挑戦者決定戦が行われた。出場メンバーは全国から勝ち上がった16名。完全ダブルイリミのローテーション240点ゲームで、現名人位の喜島安広に挑む最強の刺客が選び出される。
会場『ピカソ』
会場となったのは京都市内の『ピカソ』。京都は20日(金)から緊急事態宣言が再発令されたこともあって会場内は無観客開催となったが、その代わり午前中の第一試合からJAPAによるYouTube Live配信が提供された。会場内の選手及び関係者は常にマスクを着用し、試合ごとにボールを消毒するなど、できる限りの感染症対策を施しての大会開催となった。無観客と十二分な感染症対策、しばらくはこれなくして大会開催はあり得ない状況が続くのだろう。
最有力候補は前期挑戦者にして第40期名人、広島の大坪和史だ。大坪は勝者ベスト4で現球聖位の小笠原晋吾を倒し、勝者最終では2013年の全日本アマローテA級に勝った愛知の木村善広に勝って決勝へ。大坪戦であと27点というところから捲られた小笠原は、敗者5回戦で大阪の弓場将平に敗れて終了。初出場となったA級戦で名人挑戦は適わなかったが、小笠原には10月頭に球聖位防衛戦が待っている。
大坪和史vs木村善広は勝者最終、決勝戦で2度対戦
TOP3の顔ぶれは、広島、愛知、大阪と西日本に偏った。前回の第59期は負け負けで終わった弓場だったが、今回は2回戦で木村に敗れて敗者側に回った後、2連勝。敗者最終では木村との再戦に臨んだが、リベンジならずに3位フィニッシュ。勝者最終で大坪に完敗だった木村、決勝では第1セットで先行されるも中盤で巻き返して182点まで伸ばしたが、第4セットの?でオープンにしてしまい、そこから大坪の盤石な取り切りでやはりリベンジならず。大坪が2年連続となる名人位挑戦権を獲得だ。
大坪和史が2期連続で名人位挑戦権を獲得!
1回戦が不戦勝になったとはいえ、大坪の対戦相手3人(4試合)の全てがアマ連タイトル経験者。勝者3回戦の小笠原戦、決勝の木村戦はどちらも大量リードされてからの捲り勝ちだったところに、やはり大坪の経験に裏打ちされた試合巧者ぶりがうかがえる。
9月26日(日)、埼玉の『セスパ東大宮』で行われる名人位決定戦は2期連続で同じ顔合わせとなった。喜島安広 vs 大坪和史のタイトル戦は球聖戦の2回を加えて実に4度目となり、対戦成績は喜島の2勝1敗。果たしてどんな激闘が繰り広げられるのか、今から楽しみでならない。
優勝:大坪和史
2位:木村善広
3位:弓場将平
4位:小笠原晋吾
赤司哲雄
宮本一
川畑直弘
齋藤寛之
竹岡憲司
川村聡
豊田幸生
榎本純久
小寺将一
青柳高士
田中裕也
写真・文/『on the hill !』