ワールドプールシーン2019始動!
JPBA勢の活躍に期待が高まる
国内のトーナメント同様、世界のプールシーンでも世界選手権を主催している『World Pool-Billiard Association 』(WPA)が公認するワールドランキング対象のトーナメントを中心として、注目のビッグゲームが数多く予定されている。今年は例年通り行われている大会から、復活を遂げたもの、賞金増額などのリニューアルされた大会など、世界のビリヤードは進化を続けている。
大井を筆頭に海外でのJPBA勢の戦いは必見だ
先ず、3月11~12日の2日間、パリで『ワールドチームトロフィー』という新たなトーナメントが開かれる。男子部門4チーム、女子部門4チームの計8チームが参加する。3名1チームで、プール、キャロム、スヌーカーのプレイヤーをそれぞれ1名ずつ入れる。ホスト国であるフランスチームを除く残りの男女3チームは18の異なる国から選出される。これは『2024パリオリンピック』でのビリヤードを正式種目にするためにIOCへのアピールになる大会だ。
続いて4月16~19日にアメリカ・ラスベガスにて『2019 WPA プレイヤーチャンピオンシップ』が開催される。WPA初の直轄トーナメントで、『USオープン』直前の時期に行われる。会場もラスベガスということで、『USオープン』に出るプレイヤーとしては実戦的な調整が行える場でもある。もちろん、ランキング対象戦なので、この大会で勝利することで、ランキングポイントで他のプレイヤーにアドバンテージを得る事もできる。
そしてJPBAからも多くの選手がエントリーしている『USオープン』。今年から『モスコーニカップ』や『ワールドカップ・オブ・プール』などで知られる、イギリスのスポーツプロモーター企業の『マッチルームスポーツ』主催のイベントとして開催される運びとなった。以前は創設者のバリー・バーマンが運営を行っていたが、2016年に亡くなったことで、遺族が『マッチルームスポーツ』に権利を譲渡し、新たな『USオープン』として2019年より再始動する。
前回優勝のジェイソン・ショウ
JPBAからは大井直幸、栗林達、土方隼斗、飯間智也、赤狩山幸男、
東條紘典
、
吉岡正登
がエントリーを完了している。賞金総額は30万ドル(約3千万円)以上になるとのこと。
2015年テンボール世界王者の柯秉逸
続いて7月には『テンボール世界選手権』が、プレデター社の協力の下、2015年以来4年振りに復活を遂げる。こちらも会場はラスベガスで行われる予定だ。過去に4回行われてきた同大会だが、今までは全てフィリピンで開かれていたので、今年は初のアメリカ開催ということになった。現在、男子は2015年に柯秉逸(台湾)、女子は2013年にルビレン・アミット(フィリピン)がタイトル保持者となっている。
モスコーニカップ優勝を決めた直後のボーニングの雄叫び
まだ記憶に新しい『モスコーニカップ』。昨年はロンドンで行われたが、今年はラスベガスの『USオープン』と同じ会場である『マンダレイベイ』で開催される。アメリカが9年振りに優勝を果たし、4日間、大盛況で幕を閉じた。今年は賞金額が50%アップされるということで、より一層の盛り上がりが期待される。
今年はアメリカを中心に例年以上に数多くのトーナメント戦が開かれ、上記以外でも、中国で開かれる『チャイナオープン』や『女子ナインボール世界選手権』など、目の離せない大会が非常に多い。昨年の大井のように、JPBA勢から新たに海外タイトルを獲得する選手が現れてくれることを願うばかりである。