セブンボール
どんなゲーム?
実際にトーナメントやイベントで行われることのあるポケットビリヤードのゲームの中では、恐らく最少の的球数でプレーされるのが、このセブンボール。的球の数が少ないだけでなく、ナインボールを基本としたルールの中には、試合展開をスピーディに、よりスリリングにする仕掛けが用意されています。本場アメリカでは、TVイベントの中でトッププロ達がプレーしたりしていますが、意外に初心者でも短時間で思いっ切り楽しめるゲーム性を持っています。
ゲームの基本ルール
- ■使用するボール
- 1番~7番ボールまでの的球7個と手球。
- ■ラックの組み方
- ブレイクショットをする側から見たラックの頂点に1番ボール、その後ろ中央に7番ボールを配置します。その他のボールは任意の位置で構いません(図1)。
※ラックの組み方は図2参照
- ■ゲームの目的
- 1ラックの内に、相手より先に8個の的球を自分のポケットに入れる。
- ■基本ルールのポイント
- 相手より先に7番ボールをポケットする。
ゲームの流れと勝敗
Step1:対戦形式を決める
7番ボールをポケットしたプレイヤーが1ポイント獲得して1ラック(1ゲーム)が終了となるため、対戦する際には、あらかじめ4ラック(ゲーム)先取や9ラック先取(プレイヤーはこれを「ヨンサキ」「キューサキ」などと省略したりします)などと対戦形式を決めます。その後バンキング(図3)で先攻・後攻を決めてゲームスタートです。
もし相手と実力差があるなら、「相手8-6自分」などと獲得ラック数でハンデを付ける方法もあります。
Step2:ブレイクショットからゲームの終了まで
先攻のプレイヤーが自分のポケットを決めた後に、キッチン内の任意の位置からブレイクショット(図4・5)を行ってゲーム開始。
この時にファウルすることなく、7個の的球の内のいずれかのボールがポケットされればそのままプレーを続行し(7番ボールがポケットされればその時点で1ポイント獲得)、ファウル、もしくはどの的球もポケットされなかった場合にターンは交代します。
その後は、いずれの場合も、ショットするプレイヤーは基本ルールに則ってプレーを続け、最終的にファウルすることなく7番ボールをポケットしたプレイヤーが1ポイントを獲得します。このラックを繰り返して、あらかじめ決めておいた所定のラック数に早く到達したプレイヤーが、対戦の勝者となります。
楽しく遊ぶためのルールのポイント
Foul1:ファウルの種類
ポケットビリヤード共通のファウル(※)の他、セブンボールでは、ショットされた手球が、最初に最小番号の的球に当たらなかった場合(ノーヒット)、ショットされた手球が最小番号の的球に当たった後、手球、的球のどちらもがクッションに届かなかった場合(ノークッション)がファウルとなります(図6)。
Foul2:ファウルした場合
セブンボールでファウルを犯した場合、相手プレイヤーは手球をテーブル上の任意の場所に置いて、そこからプレーを再開できます。これを日本では「フリーボール」「手球フリー」などと呼びます(図7)。
Foul3:ファウル後のボールの処理
ファウルとなるショットでポケットされた的球、また球場外となった的球はテーブル上には戻さずに、ポケットされたものとしてプレーを再開します。ただし7番ボールだけは、フットスポットに戻します(図8)。
セブンボールでは、基本ルール内でのセーフショットならば、ブレイクショットで7番ボールを落としても(ブレイクエース)、まだその他の的球がテーブル上に残っている状態の時に偶然7番ボールがポケットされても、ショットしたプレイヤーがそのラックの勝者となります。
Original Rule2:ブレイクショット時の特別ルール
セブンボールでは、ブレイク時にいずれの的球も入らなかった場合、相手プレイヤーには以下の2つの選択権が与えられます。
- 手球をキッチン内の任意の位置に置いてプレーを再開する。
- 再度ラックを組み直してブレイクする。
Original Rule3:シュートミスの場合
セブンボールでは、ファウルがない単純なシュートミスの場合にターンが交代した時、ショットの権利を持つプレイヤーはフリーボールからプレーを再開します。
Original Rule4:セーフティ
セブンボールでは、1ラックの間に一度だけ「セーフティ」をコールしてショットすることができます。この場合、ショット後にターンは交代となり、相手プレイヤーは現状の配置からプレーを再開します。
※ポケットビリヤード共通のファウル
- 1_スクラッチ
- ショットした手球が、直接または何らかの的球に当たった後にポケットに落ちてしまうファウル。ゲームの種類によって、その後の処理は変わってきます。
- 2_球触り
- ショットの際に手球に触れて良いのはキュー先に付いている革製のタップだけ。それ以外の部分が触れるとファウルになります。また的球に触れた場合もファウルとなります。
- 3_球場外
- ショットされた手球がテーブル外に飛び出した場合、ショットによって的球がテーブル外に飛び出した場合にファウルとなります。
- 4_2度撞き
- ワンショットの間にタップが手球に触れて良いのは一度だけです。一旦ショットされた手球を2度以上撞くとファウルになります。
- 5_両足が床から離れる
- ショットの瞬間は、必ずどちらか片方の足が、つま先だけでも地面に触れていなければなりません。例えばテーブルの上に腰掛け、両足が宙に浮いた状態でショットするとファウルとなります。
- 6_目印を付ける
- ショットをする時に、自分が狙いたい場所を特定するために、何らかの目印を置くとファウルとなります。