皮切りはGOD DRAGON@東京
ビリヤードの神様、エフレン・レイズがついに来日した。台風21号の影響で飛行機の欠航や関西国際空港閉鎖のため、9月4(火)、5日(水)に予定していた関西でのイベントは残念ながら中止となり、ジャパンツアーは9月6日(木)の東京からのスタートとなった。
初日は、赤羽橋にあるPOOL&SPORTS BAR「GOD DRAGON」でのチャレンジマッチ。バーカウンターの奥にビリヤード台が3台のこぢんまりしたお店だ。
GOD DRAGONの入り口
チャレマの告知チラシの周辺にはカエルの置物がたくさん
チャレンジマッチは19時ジャストから始まった。19時前からすでにレイズをひと目見ようとビリヤードファンが集まり始めていた。チャレンジマッチの先陣を切ったのは、JPAにも参加しているという鈴木謙吾さん(SL9/A級)。セット数は5先、7先、9先から選択できるが、鈴木さんは9先でチャレンジ。
レイズのブレイクからスタート
試合が始まると続々と観戦者が詰めかける。出入りはあるものの、常時20人以上が観戦していた。
観戦者は常時20名以上
最初のラックは、レイズのブレイクからいきなりのマスワリ。その後、セーフティー合戦あり、鈴木さんの中盤のミスからのレイズ取り切りなどで3ラックで3-0。4ラック目はレイズがサイドを狙った7ボールを外し、そこから鈴木さんが無難に取り切り、ようやく1ラック奪取。
最初の挑戦者 鈴木謙吾さん
その後もレイズの「針に糸を通すような」絶妙な出し、空クッションからのポケットインなど、華麗な技を惜しげなく披露する。とにかく撞くのが早くて、カメラのピントが合う頃には撞き終わっているというほど。ある挑戦者のときには、ブレイクで3個イン、残り6個を取り切ってマスワリ完成まで約3分。カップラーメンの待ち時間で終わったラックもあった。挑戦者1人につき、2〜3回程度の頻度でサクサクとマスワリを量産していく。
素晴らしい技を次々と披露
ほかの球に蹴られて思いも寄らぬスクラッチをすると、「あちゃー」と言わんばかりの照れ笑いをするレジェンドはなんともチャーミングだった。結局、鈴木さんのチャレンジは9-4でレイズの勝利。
挑戦者が取ったラック数を示して笑顔で記念撮影
動画・静止画とも撮影は禁止だが、チャレンジマッチに参加した人は試合後、ツーショット写真の撮影と、キュー以外へのサインという特典が付いてくる。
鈴木さんはキューケースにサインをお願い
挑戦を終えた鈴木さんに話を聞いてみた。鈴木さんのビリヤード歴は約8年。
「レイズの球を生で見るのはこれが初めてで感動した。チャレマがあると知ってすぐに9先で予約した。せっかくやるなら、少しでも長く撞きたかったから。試合とは違う変な緊張感があって、頭が回らなくなった。でもすごく楽しかった。」
サイン入りキューケースを手に興奮気味の鈴木さん
その後も次々と挑戦者とキューを交えていく、64歳のレジェンド。6人ほどの挑戦を見た中で一番の記録がレイズ7、挑戦者5。さすがにヒルヒルとまではいかなかった。
一番近くで見ていた女性に話を聞くと、10年ほど前からレイズのファンになり、追っかけをしているとのこと。ビリヤードをする友人からyoutubeを見せてもらって虜になったようだ。一度はビリヤードに挑戦してみるも、彼女の中ではレイズのプレーが基準となっているため、即刻諦めたらしい。レイズと話をする仲でもあり、ドリンクも彼女がレイズに手渡していた。
こんな風に、プレーヤーではない人までをも虜にするレジェンド。彼の美技とチャーミングな笑顔が見たい人はぜひ各会場に足を運んでもらいたい。
◆今後の予定
9月8日(土):ビリヤードBRIDGE(岩手県盛岡市)
9月9日(日):
BilliardGym PoolWeb(宮城県仙台市)
9月10日(月):
POOL SALON 503(※会員限定、東京都港区)
9月11日(火):
POOL LOUNGE Imperial(東京都千代田区)
9月12日(水):
POOL LABO(神奈川県横浜市)
9月15日(土)〜16日(日):東海グランプリ参戦
Yumi KURIMOTO