試合はテンボール勝者ブレイクで予選は6ラック先取・ダブルイリミネーション、決勝トーナメントは7ラック先取・シングルイリミネーションで行われた。9月8日(土)の予選は74名が参加し、4組から4名ずつ、16名が翌日の決勝トーナメントへ進んだ。
喜島安広は、三重の森秀仁、福岡の赤司哲雄を破り準決勝に進出。喜島と共に優勝の有力候補だった広島の大坪和史と対戦した。試合はお互いに点を取り合う展開となり、緊迫した空気の中喜島が6−5でリーチをかけた。第12ラックの喜島のブレイクはノーイン、トラブルもある難しい配置だった。お互いに緊張もあってかファウルやシュートミスがあったが、最後は6番の縦バンクで会場を沸かせた喜島が決勝へと駒を進めた。
決勝で喜島と対戦したのは同じく埼玉の建川雄司。建川は北海道の寺田友紀、奈良の山田晃司を制して準決勝に進出すると、大阪のトップアマの一人、吉岡保俊と対戦し、吉岡を2点に抑えて決勝へと進んだ。
左から3位タイ・大坪和史、優勝・喜島安広、準優勝・建川雄司、3位タイ・吉岡保俊
埼玉勢同士の対決となった決勝戦。第1ラックはお互いにイージーを飛ばすなどミスが出る展開となった。その悪い流れを断ち切ったのは喜島。初点を挙げると徐々に調子を取り戻し、的確なポジショニングプレーで第5ラックまで一気に走り、カウント5−0とした。その間建川は、シュートミスなどが続き、第1ラックの流れを引きずったままのように見えた。第6ラックで建川は、セーフティを織り交ぜながらようやく1点返しカウント1−5に。反撃のチャンスを得た建川だったが、第7ラックのブレイクはスクラッチ。フリーボールを得た喜島が攻守を切り換えながらランを重ね、そのままカウント7−1で勝利した。
球聖位、名人位に加え、マスターズの称号も手に入れた喜島。獲得してきたタイトルは数知れず、今までもトップアマとして活躍してきたが、今年は不動の王者と言える活躍ぶりだ。