京都14-1研究会を訪ねて
玉のみやこの研究会はゲストプロを迎えスペシャルな回となった
先日、大会の様子をお届けした『京都オープン』。その翌日に同会場(『サンク』・京都市伏見区)において、『京都14-1研究会』の月例会が行われた。今回は京都オープンに合わせて入洛した羅立文、そして2009年『全日本14-1選手権』の覇者である福本宇太郎、さらに福本と同じ『大阪14-1研究会』出身の飯間智也という3人のゲストプロを迎えるスペシャル回ということで、本誌特派員をお招きいただいた。レギュラー陣のプロは地元から浪江隆(JPBA理事長)と夕川景子も参戦。総勢20名が2グループに分かれて、各々の対戦を楽しんだ。
会場となった『サンク』
京都14-1研究会は「現在が2期目の活動です。1期目は今から35〜40年前に始まり、プロアマの名手たちが14-1の技術を競い合っていました。終盤にはKRCの若手として活躍していた
田中雅明(現プロ)も参加していました。その後、活動が途絶えた時期があるのですが、京都のプロたちが中心になって7〜8年前に再始動したのが現在の研究会です」(浪江プロ談)という長い歴史を持つ。ここに地元京都を中心に14-1愛好家が集い、現在も新しい層のプレイヤーを迎え入れながら熱心に活動を行っている。
別格のプレーを見せた羅立文。100点×2回でハイラン賞も受賞
そして今回。メンバーの視線を独占したのが羅のワールドクラスのプレーだった。グループリーグ4試合(羅は100点先取)をトータル15イニング、アベレージ26.67という驚異的な数字を出して無敗で終えると、飯間との優勝決定戦では、この日2度目のS-100(相手のオープニングブレイクから1キューで撞き切り)で優勝を飾った。愛好家にとって羅のプレーを間近で見ることはまさに垂涎もの。組み立ての発想から手球のコントロールに嘆息が止まらない。という様子で見守っていた。同時にグループ2位同士、3位同士の順位決定戦も進められていた。
ワールドクラスの14-1に参加者も目を奪われた
結局、この日の羅はトータル・アベレージで31.25。実力が数字で立証された形で、まさにスペシャルな回となり、プロたちの招待を企画し実現へと動いた会員の矢木淳史氏も「トッププロの高いスキルを見て、みんなが喜んでくれたことが何よりです」と目を細めた。玉のみやこの球好きなメンバーが、ワールドクラスのプレーに心地よく酔う。そんな一日となった。福本プロに羅プロの上手さについて噛み砕いた解説を求めると「結局はイレミスがないということ。難球も攻めると決めたら入れる。取り切り体勢に入ったら「あっ!」というミスをしないこと。14-1はミスをすると負けるゲームなので」と明快な回答が返ってきたのでぜひ参考に。
上位入賞者。左から5位・伊藤薫、3位・川野耕二、優勝・羅立文、準優勝・飯間智也、4位・清水義晴、6位・榎本員之
京都14-1研究会は今後もより活発な活動を行っていく予定で、14-1愛好家、14-1という種目に興味がある人であれば、レベルなどを問わず広く門を広げている。今回の活動においても、対戦の終了後に談笑をしたり場面を振り返っての和やかな感想戦的なシーンが印象的だった。球の魅力により深く触れてみたい方は、訪れてみてはいかがだろう? 同会では体験参加も受け付けている。興味のある方は『サンク』(075-622-0611)まで。
facebookページで活動の様子を詳しく知ることもできる。
Akira TAKATA